第1回JPIIパキスタン訪問団を無事に終了させることができました。
訪問団レポートをお送りいたします。
概要:
パキスタン訪問団2.4 億人の人口を有し国民の平均年齢 23 歳と高い成長性を持つパキスタン。同国は世界最大の ICT フリーランサーコミュニティを有し、30 万人以上の ICT エンジニアが活躍。また、世界の名だたる ICT 企業がパキスタンに進出し、世界屈指の ICT輸出額の増加率を誇るなど、グローバルな ICT 市場で存在感を増しています。日本パキスタンイノベーション推進機構は、パキスタンのビジネスやICT、人材獲得の現状を探るべく、現在パキスタンで進行中の Capital Smart City 訪問を含めた、会員様参加型の訪問団を結成いたしました。
スケジュール:
各工程詳細:
2024/11/18
■PunjabSkillsDevelopmentFund訪問
・パンジャーブ州技術開発基金(以下PSDF)に訪問いたしました。
・PSDFではパキスタン最大の州であるパンジャーブ州の主に製造業を中心とした若年層向けの技術を取得するためのコース設置を行っており毎年8万人の技術者を輩出しております。
・JPIIはPSDFと連携を行いPSDFが育成した技術者に対して日本語教育を提供することで日本向けの技術者育成を行います。
■Lahore Smart City見学
・パキスタン第二の都市であるラホールにおいてHabib Rafiq Private Limitedが推進するラホールスマートシティの見学を行いました。
・ラホールの中心地部および空港から20~30分程度と非常に利便性の高い位置に作られたニュータウンです。
2024/11/19
■Indus apparel訪問(アパレル)
・近代的なアパレルを展開するIndus apparel社を訪問してきました。
・Indus apparel社はデザインから製造まで一気通貫している企業であり日本企業を含む多くの海外企業の洋服を製造しております。
・欧米基準のアパレル企業の要求にこたえるために工程のデジタル化はもちろんのこと排水量が少ない産業用洗濯機を採用するなど環境に配慮した経営を行っております。
・JPIIはIndus apparelの日本での顧客獲得のための営業支援を今後実施していきます。
■Gujranwala商工会議所訪問
・パンジャーブ州でも産業が盛んなGujranwala商工会議所を訪問してきました。
・Gujranwala商工会は幅広い産業の企業の商工会でありパキスタン国内においても特に輸出において大きな存在感を放つ企業の集合体となっております。
・今後も継続して産業を拡大していくために日本の企業と連携した技術移転を希望しており今後も大きな拡大が見込まれます。
2024/11/20
■首相官邸訪問(Youth program)
・パキスタン国における若者の育成プログラムを監督するYouth Programを監督する労働大臣にご挨拶してきました。
・慢性的に国内に就職先が少ないため海外で働くことができる人材の育成に関してお話をいただきました。
■AIOU訪問(全国通信制大学)
・アラマルクバル公開大学(以後AIOU)に訪問してきました。
・AIOUは早期から通信教育に力を入れており独自にTV番組やラジオ番組などを保有しており全国に教育を届けています。
・現在では世界に広まるパキスタン人の子女に対しても教育を実施しています。
・JPIIはAIOU内に日本語文化センターを設立することで言語だけではなく日本の文化を理解でき長期的に日本で働く技術者の育成を支援します。
■NAVTEC
・パキスタン国内の技術者育成を統括する委員会に訪問してきました。
・他施設同様に日本への技術者派遣に非常に強い興味を持たれており日本語コースの設立に関して要望をいただきました。
■海外労働大臣訪問
・パキスタン人の海外労働者を監督する海外労働大臣を訪問してきました。
・パキスタン人の海外労働に関しては非常に意欲が高くすでに韓国なども近年、力を入れてきていることから日本にも積極的な受け入れを希望するとの心強い言葉をいただきました。
2024/11/21
■NUTECH訪問(国立工科大学)
・陸軍が運営する中級技術者育成大学に行ってきました。
・軍地運営のため非常に整理整頓ができている大学であり建築、機械領域の学生育成に定評があるとのことでした。
・直近はフィンランドと連携したホテルマン育成コースなどもありより実践的な教育が行われていました。
・JPIIは連携して日本への技術者紹介の支援を行います。
■capital smart city見学
・イスラマバード郊外に新たに建設中のcapital smart cityの見学に行ってきました。
・2区画を合わせると約80万人が住むことを可能とする大規模町開発となります。(現在のイスラマバードの住民は約100万人)
・ゴルフ場はPGAツアーが行われ、七つ星のホテルが併設、各種大学の誘致も完了しておりアジアの中でも有数な魅力的な街になる予定です。
■networking party
・本ビジネスツアーの締めくくりとして関係者とのネットワーキングパーティを実施いたしました。
・60名を超える政府及び企業関係者が参加し今後のビジネス関係の構築のための交流が行われました。
2024/11/22
■現地視察(タキシラ遺跡)
・仏教の聖地であるガンダーラの一部であるタキシラ遺跡を見学してきました。
・イスラム国でありながら仏教へのリスペクトを忘れない寛容的な国民性に触れることができました。
成果:
パキスタン国の大学だけでなく海外就業支援施設を複数訪問したことにより日本向けのハイレベルな技術者の確保を数千人規模で実施する関係性を構築することができました。日本への送り出しだけでなくパキスタン現地への進出の可能性も合わせて得ることができました。